替えるべきか、替えないべきか
「税理士を替えたい」というご相談は、月に数件いただきます。そのうち、実際に替えた方がよいと申し上げるのは半分くらいです。残りの半分は、今のままの方がよいとお答えしています。その判断の基準を、先に書きます。
替えないほうがよい場合
- 不満が「顧問料が高い」だけのとき。顧問料は下がっても、引き継ぎには手間がかかります。差額が年10万円に届かないなら、そのままをおすすめします。
- 今の税理士が、御社の業界に詳しいとき。業界ごとの慣習や特有の経費の扱いは、引き継ぎで失われます。
- 決算月の2か月以内のとき。決算は前の事務所で終えてから替えた方が、御社の負担が少なくて済みます。
替えたほうがよい場合
- 質問しても返事が遅い、または返事が来ないとき。税理士の仕事の半分は、聞かれたことに答えることです。
- 決算が終わってから、納税額を初めて知らされるとき。納税額は決算の3か月前には見えているものです。
- 何にいくら払っているのか、明細が出てこないとき。
- 担当者が毎年替わり、そのたびに会社の説明をし直しているとき。
替えるときの手順
ご相談から開始まで、通常1か月から2か月です。
- ご相談/今の顧問料と、不満に思っていることをお聞かせください。替えない方がよい場合は、そう申し上げます。ご相談は無料で、その場で結論をお伝えします。
- お見積り/その場でお出しします。今より高くなる場合は、理由をご説明します。お見積りを持ち帰って今の税理士と比べていただいて構いません。
- 前の事務所へのご連絡/ご自身からお願いしています。こちらから連絡すると、こじれることがあるためです。文面の案は下にあります。
- 資料のお預かり/過去3期分の申告書、総勘定元帳、固定資産台帳、届出書の控えをお預かりします。前の事務所に返却義務があるものは、お伝えします。
- 開始/期の途中からでも受けられます。決算月の直前だけは、内容を確認してからお返事します。
前の事務所に送る文面の案
そのまま使えるものを置きます。理由は書かなくて構いません。書くとこじれます。
株式会社○○の○○です。 いつもお世話になっております。 このたび、社内の事情により、○月末をもって顧問契約を終了させていただきたく、ご連絡いたしました。 長らくお世話になり、ありがとうございました。 つきましては、お預けしている資料と会計データの返却について、ご都合をお聞かせください。 引き継ぎ先の事務所からの連絡が必要な場合は、あらためてご相談させてください。 株式会社○○ ○○
「社内の事情により」で足ります。それ以上を聞かれても、答える義務はありません。
期の途中で替えるときの注意
期の途中でも受けられます。ただし、その期の決算料は当事務所でいただきます。前の事務所で月次を見ていた期間の分も、決算は当事務所が全部見直すためです。
前の事務所に前払いしている顧問料がある場合は、返金されるかどうかを先にご確認ください。返金されない場合は、その分を差し引いてお見積りすることがあります。
引き継ぎにかかる費用
当事務所への引き継ぎに、料金はかかりません。過去3期分の申告書を読み、会計データを移す作業は、月額顧問料に含めています。
ただし、前の事務所の帳簿に誤りが見つかり、修正申告が必要になった場合は、修正申告の料金(30,000円から)を別にいただきます。その場合は、着手する前にお伝えします。
よくあるご質問
- Q. 前の税理士に、替える理由を聞かれたらどうすればいいですか。
- A. 「社内の事情で」で足ります。それ以上を答える義務はありません。しつこく聞かれた場合は、当事務所に連絡するように言っていただいて構いません。
- Q. 会計ソフトはそのまま使えますか。
- A. ほとんどの場合、そのまま使えます。前の事務所のソフトが特殊なもので、データが出せない場合だけ、入れ替えをご案内します。その場合の費用は無料です。
- Q. 替えたことを、取引先や銀行に伝える必要はありますか。
- A. 銀行には、次に決算書を出すときに伝われば十分です。取引先に伝える必要はありません。
まず、今の顧問料を教えてください
替えた方がよいか、そのままの方がよいか、その場でお答えします。そのままの方がよければ、そう申し上げます。