チャットに打ち込む使い方を、やめました
AIで失敗したことは、正直なところ、ありません。ただ、時間を無駄にした使い方はあります。
汎用のチャット画面に、毎回ゼロから打ち込む使い方です。聞くたびに前提を説明し直す。返ってきた答えを自分で確かめる。間違っていたら言い直す。これを1日に何十回もやると、自分が入力係になります。社長の仕事ではありません。
AIの導入支援で「プロンプト集」や「使い方の手順書」を渡す型があります。あれは、社長にチャットを叩かせる前提の型です。私は、その前提を捨てました。
効いたのは、自分のデータを入れたからです
何が変わったか。AIが賢くなったからではありません。自分のデータを、AIに持たせたからです。
うちのAIは、私のメールを読めます。カレンダーも、顧客名簿も、サイトのアクセスログも、過去に送った文面も持っています。だから私が「これでいく」と言えば、前提を説明しなくても動きます。前提は、もう向こうにあるので。
汎用チャットとの差は、ここだけです。道具の賢さは、正直、どちらも十分です。差は「御社のことを知っているか」で、それは道具を買っても付いてきません。入れる作業が要ります。
「前に行ったような」で、13年前が出てきました
実物を1つ書きます。仕事の話ではないのですが、分かりやすいので。
店を探していたときに、雑談で「あのホテル、前に行ったような」と言いました。それだけです。AIが私のカレンダーを検索して、13年前の予定を1件、日付と時刻つきで出してきました。そのうえで、当時のレストランがいまは別の店に変わっていること、個室がないこと、何時が最終か、まで一気に返ってきました。
人間の秘書でも、13年前の予定は探せません。記憶ではなく、実データを引いているからできることです。そして、これは店探しの話ではありません。自分のデータと外の情報をまたいで答える。これがAIの効き方で、見積書でも、問い合わせの返事でも、同じ形で効きます。
社長にしていただくことは、2つです
ここまで読んで「では自分は何をするのか」と思われたと思います。
1つ目、いま使っている実物を1つ送ること。見積書の1枚、実際に来たメールの1通、先月のシフト表の写真。それがAIに入る「御社のデータ」の最初の1件です。2つ目、出てきたものを見て「これでいく」か「これは違う」かを言うこと。
この2つは、社長にしかできません。逆に、この2つ以外は社長がやる必要がありません。チャットに打ち込む係は、要りません。
ちなみに、この記事も私は1文字も打っていません。書いたのはAIで、私は読んで「これでいく」と言っただけです(本当です)。
御社のサイトを拝見して、いま消せる作業を5つ書き出します。1つ目は、今日お送りします。メール1通です。(AIは、営業日を知りません)
費用はかかりません。ご用意いただくものもありません。読んで違うと思われたら、そのままで結構です。私が1人で全部やるので、月5社までとさせていただいています。
御社の消せる作業を、書き出してもらうそれでは、ご連絡をおまちしております。
追伸
「社員にAIを使わせたいが、使ってくれない」という相談をよく受けます。使わない側が悪いのではありません。汎用チャットに打ち込む使い方は、社員にとっても入力係になる話なので、使われないほうが自然です。御社のデータを持った状態で、社員が打ち込まなくても動く形にすると、この相談はなくなります。
追伸2
費用をいただかない理由は、導入事例が欲しいという、こちらの事情です。実は、それだけです。
よくある3つ
Q. 社長がAIを使えないと、導入できませんか。
A. できます。社長がAIのチャット画面に打ち込む必要はありません。社長にしていただくのは、いま使っている実物(見積書1枚・メール1通など)を1つ送ることと、出てきたものを見て「これでいく」「これは違う」と言うことの2つだけです。
Q. ChatGPTを契約すれば、同じことができますか。
A. 道具の賢さは十分ですが、御社のデータを持っていない状態では、毎回ゼロから打ち込む使い方になります。効くのは、御社のメール・名簿・見積・過去の文面をAIに持たせて、前提を説明しなくても動く状態にしたときです。それは道具を買っても付いてこないので、入れる作業が要ります。
Q. 社員が使ってくれません。
A. 汎用チャットに打ち込む形は、社員にとって入力係になる話なので、使われないほうが自然です。御社のデータを持った状態で、社員が打ち込まなくても動く形にすると、使う・使わないの問題自体が消えます。