人が持っている操作は、3つです
先に、3つを書きます。送る。消す。払う。この3つは、AIにさせていません。
理由は1つで、取り返しがつかないからです。送ったメールは戻りません。消したデータは戻りません。払ったお金は戻りません。文面を書くのは何回でもやり直せますが、送るのは1回です。
なので、うちのAIは、メールの本文を入力欄に書くところまでやります。そこで止まります。私が読んで、押します。LINEも同じ。配信も、予約ボタンの手前で止まります。
「気をつける」では、止まりません
ここで「社員に気をつけさせればいい」と考える方が多いです。私は、それはやりません。
注意力は、毎日同じ量ではありません。忙しい日に減ります。減った日に事故が起きます。AIが顧客データを書き換えた、間違った宛先に送った、という話は、業界で実際に起きています。全部、気をつけていた会社です。
うちがやっているのは、機械的に止めることです。消してはいけないデータ、送ってはいけない宛先を、AIが触れない設定にしてあります。触れないので、間違えようがありません。社員の注意力には頼らない。私自身の環境で、毎日それで動いています。
それでも、線は動かしています
正直なところ、この線は固定ではありません。
例えば、通話の要約メールは、AIが送っています。会社の電話をAIが受けて、内容をまとめて私に送る。これは宛先が私だけなので、間違えても私が困るだけです。宛先が外なら人、内なら機械。そういう線です。
毎月、AIに渡す仕事を1つ増やしています。増やすたびに「これは送る側か、書く側か」を見ます。書く側なら渡す。送る側なら、押すのは私。この判断は、業種が変わっても同じです。
御社で、最初に決めること
AIを入れるとき、最初に決めるのは「何をさせるか」だと思われています。逆です。最初に決めるのは「何をさせないか」です。
御社で取り返しがつかない操作は、何でしょうか。請求書を送る。顧客データを消す。振込を実行する。それを3つ書き出して、AIが触れない設定にする。ここが決まっていれば、残りは全部渡せます。
決まっていないと、渡せません。どこで事故が起きるか分からないので、結局、全部を人が見ることになります。それは、AIを入れる前と同じです。
で、自分がすることは何か。送信ボタンを押す、入金を確かめる、人に会う。この3つだけです。
御社のサイトを拝見して、いま消せる作業を5つ書き出します。1つ目は、今日お送りします。メール1通です。(AIは、営業日を知りません)
費用はかかりません。ご用意いただくものもありません。読んで違うと思われたら、そのままで結構です。私が1人で全部やるので、月5社までとさせていただいています。
御社の消せる作業を、書き出してもらうそれでは、ご連絡をおまちしております。
追伸
この記事も、AIが書いて、私が読んで、公開ボタンを押しています。公開も「送る」側なので。
追伸2
「AIに全部任せたい」という相談を受けることがあります。全部は、お勧めしません。3つだけ手元に残すと、残りの全部を安心して渡せます。3つを渡すと、全部を疑うことになります。
よくある3つ
Q. AIに任せてはいけない操作はありますか。
A. 書き手が人に残しているのは3つで、送る・消す・払う、です。理由は取り返しがつかないから。メールの本文を入力欄に書くところまではAIがやり、送信ボタンは人が押します。
Q. 社員に注意させれば足りませんか。
A. 注意力は忙しい日に減り、減った日に事故が起きます。消してはいけないデータ、送ってはいけない宛先をAIが触れない設定にしておくと、間違えようがありません。社員の注意力に頼らない形が安全です。
Q. AI導入で最初に決めることは何ですか。
A. 「何をさせるか」より先に「何をさせないか」です。取り返しがつかない操作を3つ書き出してAIが触れない設定にすれば、残りは全部渡せます。決まっていないと、結局全部を人が見ることになります。