代表・渡部純一の記事

止まっても、誰も
教えてくれません。

今月、うちの広告が6日間止まっていました。壊れたのでも、止められたのでもありません。画面の上に、2週間前から小さな警告が出ていただけです。

読んでいませんでした。AIをどう入れるかの話より先に、この話を書いておきます。うちには関係ない、と思われた方はここで閉じていただいて結構です。

2026.08.30|株式会社サマーウインド 渡部純一

2週間読まなかった一行が、
6日ぶんを消しました。

何が起きたか、日付で書きます

うちは4社を1人で回していて、そのうちの1社で結婚相談所をやっています。そちらでGoogleに広告を出しています。

8月2日
管理画面の上に黄色い帯が出る。「広告主の適格性確認を完了してください」
その後
広告は動いている。クリックも来ている。だから読まない。
8月17日
Googleからメールが届く。
8月18日
朝、アカウントが一時停止。
8月22日
書類を出し直して、復旧。

止まっていたのは、この間の6日間です。数字はこうなりました。

ふだんの6日間
約40クリック
止まっていた6日間
5クリック

使われた広告費は、6日で1,039円でした。予算は毎日ちゃんと設定されたままです。お金が減っていないのに、何も起きていませんでした。

毎日、数字は見ていました

ここが一番書いておきたいところです。私はサボっていたわけではありません。広告の画面は開いていましたし、クリック数も見ていました。

それでも気づきませんでした。理由は単純です。

止まっている日と、たまたま少ない日は、同じ顔をしています。

広告は「止まりました」と言ってくれません。数字が静かになるだけです。夏で反応が鈍いのか、入札で負けているのか、審査で止まっているのか——画面の見た目は変わりません。

教えてくれる一行は、ちゃんと2週間前から出ていました。私が読まなかっただけです。

人は、辞めるときに言いに来ます

社員が辞めるときは、言いに来ます。多少もめても、引き継ぎの話にはなります。取引先が離れるときも、たいてい前ぶれがあります。

仕組みは、何も言わずに辞めます。

AIを入れる話をすると、多くの社長が「間違ったことをされたら困る」と言われます。もっともです。ただ、うちで実際に損が出たのは、間違えたときではありませんでした。黙って止まったときです。

間違いは目立ちます。誰かが気づいて、怒られて、その日のうちに直ります。止まったものは、誰も怒りません。何も起きないので、平和にすら見えます。

直した中身は、書類を出すだけでした

止まってから何をしたか、書いておきます。

組織名を個人名から会社名に直しました。法人の登記情報をオンラインで取って、PDFで出しました。免許証を出しました。政治広告を出すかという質問に「いいえ」と答えました。以上です。

全部合わせて、1時間かかっていません。

2週間ためたものの中身が、1時間でした。たまっているものは、たいていそうです。中身が重いのではなく、手をつけていない期間だけが重くなっていきます。

で、何を直したかというと、紙に一行足しただけです

正直に書きます。気の利いた再発防止の仕組みは作っていません。

うちには広告を出すときのチェックリストがあって、そこに一行足しました。「管理画面の警告がゼロでなければ、出稿しない」。

このチェックリストは全部で10項目あります。10項目とも、うちで実際に起こした事故です。除外キーワードを入れ忘れて、よその会社の名前で探している人を26クリック買ってしまったこと。着地ページのタグが抜けていて、どこから申し込みが来たのか分からなくなったこと。全部、やらかしてから足した行です。

立派な設計から生まれた項目は、1つもありません。

御社にも、同じものがあります

ここからは、うちの話ではありません。

止まっても誰も教えてくれないものを、思いつくまま書き出します。

問い合わせフォームの通知メール。これが一番こわいです。フォームは動いていて、送信も完了して、通知だけが届かない。お客さんは「返事が来ない」と電話をくれません。黙って、よそに行きます。

予約システムの自動返信。会員向けの一斉メール。バックアップ。クレジットカードの有効期限。ドメインとサーバーの更新。証明書の期限。

どれも、止まった瞬間に音が鳴りません。3か月経ってから、別の用事で気づきます。

今日1つだけ、確かめてみてください。御社のフォームに、御社から送信してみる。届けば、それで終わりです。1分です。

顧問でやっているのは、2つです

中小企業向けのAI顧問を、月11万円(税込110,000円)からお受けしています。毎月やることは2つです。

1つは、AIに渡す仕事を毎月1つ増やすこと。見積書、集計、問い合わせの返事、求人票、シフト表。会社ごとに違います。

もう1つが、この記事の話です。先月までに渡した仕事が、今月も動いているかを見ること。

作った月がいちばん動くのは当たり前です。3か月後に動いているかどうかで、それが資産か費用かが決まります。動かなくなった月から、費用です。

社員10人から30人の会社に、会社ごとAIを入れる仕事もお受けしています。権限の設計、社内データとの接続、安全柵、学習させない設定まで。初期150万〜300万円、実装は2週間から1か月です。こちらに書いてあります

結ばない契約も先に書いておきます。24時間対応と、障害対応のSLAです。夜中に電話が鳴る契約はしません。そこが必要な会社は、人が大勢いる実装会社が向いています。

御社のサイトを拝見して、いま消せる作業を5つ書き出します。1つ目は、今日お送りします。メール1通です。(AIは、営業日を知りません)

費用はかかりません。ご用意いただくものもありません。読んで違うと思われたら、そのままで結構です。私が1人で全部やるので、月5社までとさせていただいています。

御社の消せる作業を、書き出してもらう

それでは、ご連絡をおまちしております。

追伸

広告が止まっていた6日間、私はふつうに仕事をしていました。毎日、数字も見ていました。それでも分かりませんでした。

見ていなかったのではありません。見ていたのに、分からなかったのです。ここが、この手の話でいちばん厄介なところだと思っています。もっと真面目に見ろ、では直りません。見て分かる形にしておくか、確かめる日を決めておくか、どちらかです。

もう1つだけ。去年作ったきり、誰も開いていない画面が御社にありませんか。今日、1つだけ開いてみてください。うちは6日でした。気づくのが遅れたぶんが、そのまま金額です。

よくある4つ

Q. AI導入で失敗しないために、いちばん先に見るところはどこですか。
A. 入れたものが今日も動いているか、です。導入の失敗というと、選び方や使い方の話になりがちですが、実際に損が出るのは黙って止まったときです。止まっている日と、たまたま少ない日は同じ顔をしています。

Q. 止まったことに気づく方法はありますか。
A. 知らせる仕組みを別に作るか、確かめる日を決めて紙に書くかです。うちは後者から始めました。まずフォームの通知メールを、ご自分で送って確かめるのをおすすめします。1分です。

Q. AI顧問は毎月何をしてくれるのですか。
A. 渡す仕事を1つ増やすことと、先月までのものが動いているかを見ることの2つです。

Q. 料金は。
A. AI顧問は月額110,000円(税込)から。企業導入は初期150万〜300万円+月額11万円からです。お申し込みいただければ、御社のサイトを見て、いま消せる作業を5つ書き出します。1つ目は当日お送りします。ここまでは費用はかかりません。

実物の記録

この記事に出した話と同じで、うちで実際に起きたことだけを書いた記事です。

壊れたまま、印刷所を通過した記録
AIに28回聞いて、うちが0回だった記録
教える人と、使っている人は別です

書いた人

渡部純一(株式会社サマーウインド 代表取締役)。ネット商売25年、累計売上80億円。著書3冊、うち2冊が続けてAmazon総合1位。現在は社員ゼロ・AIだけで自社を経営しながら、中小企業向けのAI顧問「AI経営参謀」を月5社まで。